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( ・∀・)クリスタルクロニクルのようです(・∀ ・)

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:04:53.81 ID:NxrXbsoNO



代理

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:09:49.72 ID:Jo3sdwRHO
>>1ありがとうございます


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:13:43.82 ID:GARQWfrpO
クラヴァット♀(しょーと)は俺の嫁!


支援

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:15:16.92 ID:xnCYoyQIO
来ました。
>>1さん代理どうもです。

まとめてくださっているサイト

( ^ω^)ブーン系小説まとめサイト〜ブーン芸VIP〜 さん
http://boonsoldier.web.fc2.com/ffcc.htm

ありがとうございます。

諸注意は芸さんの所を参照してください。

では、のんびりと始めます。

5 : ◆VR2ifOI46E :2009/05/03(日) 00:17:04.50 ID:xnCYoyQIO
あ、トリ忘れてました。

とりあえず、予定としては寝るまでに二話いきたいと思ってます。

では、以下本編で。

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:18:07.85 ID:rSCiVBk/O
支援

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:18:29.20 ID:xnCYoyQIO
「4:瘴気ストリーム」

【ヴィップ街道】

一昨日降り始めた雨は今朝にはすっかり上がり、しっとりと濡れた木々の葉は朝日を受けてキラキラと輝いている。

雨上がりの空に小鳥が二羽舞い上がり、くるくると踊るように飛び回る。

遠くの空には虹が見え、あちらの山からそちらの山へ、まるで橋のようにかかっている。

そんな美しい光景の中。僕らはというと、

( ・∀・)「ひーまだ、ひまだ、ひーまだ」

(・∀ ・)「ォゥィェァ」

( ・∀・)「るーるーるーるー、ふふっふー」

(・∀ ・)「ォゥィェァ」

頭のネジが数本吹っ飛びそうなぐらいに暇を持て余していた。

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:19:41.49 ID:xnCYoyQIO
……………

次の目的地はマール峠。
大陸の中ほど、メタルマイン丘陵に位置している、主にクラヴァットとリルティの暮らす宿場町のような所だ。

町の中心部から三本の道が延びており、それぞれ北東の道はアルフィタリア盆地へ、西の道はジェゴン川をはさんでファム大平原へ、南の道は僕らの住むヴィップ村のあるヴィップ半島へと通じている。

その町の構造から、昔は多くの旅人で賑わっていたらしいが、今は少し寂れてきつつあるらしい。
それでも、キャラバンの憩いの場としては申し分のない所である。

( ・∀・)「ひーまひーまひま、さかなのこ」

(・∀ ・)「なんだそれー」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:22:15.83 ID:xnCYoyQIO
リバーベル街道からだと、ヴィップ街道まで戻る時間も含めて約二週間で到着する。
少々長丁場になるのだが、マール峠に着けば、そこを拠点としてしばらく滞在する予定としている。
それまでの辛抱だ、と、自分を鼓舞しつつ、何とか前進を続けている。

……とはいえ、まだリバーベル街道を発ってから三日しかたっておらず、このままの調子でやっていけるのだろうかと少し不安になる。

( ・∀・)「やってらんねーぞー!」

(・∀ ・)「うるせー!」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:23:07.59 ID:xnCYoyQIO
ここからヴィップ―マール間の瘴気ストリームまでは特に分かれ道も無く、パパオに任せておけば何の問題もない。

暇を持て余しているついでに、以前から気になっていたことについてマタンキに聞いてみることにした。

( ・∀・)「そういや瘴気ストリームってなんなの?」

(・∀ ・)「知らないのかー?」

( ・∀・)「詳しくはね。瘴気が特に濃い、竜巻みたいに渦巻いてる所だとは聞いてるんだけど……」

(・∀ ・)「あー、それじゃダメだなー」

( ・∀・)「ダメかー」

(・∀ ・)「ダメだー」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:27:40.45 ID:GARQWfrpO
支援

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:27:40.43 ID:xnCYoyQIO
……………

ダメな僕がマタンキから聞いた話をまとめると、こんな感じであった。

そもそも瘴気ストリームと切っても切り離せないものに、『四大属性』というものがある。
そのため、まずはそちらから話をすることにする。

四大属性とは、自然界に存在する、『火』『水』『風』『土』の4つの属性の総称のことだ。

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:32:32.15 ID:xnCYoyQIO
この属性の力を受容できるものの一つに、クリスタルがある。
クリスタルケージを『ホットスポット』という属性エネルギーが密集している所に近付けることで、クリスタルが以前持っていた属性に上書きする形でそのホットスポットの持つ属性を付加させることができるのだが、
属性の力を得たクリスタルは瘴気払いの力に加えて、それぞれの持つ属性に合わせた加護の力を持つようになるのだ。

例えば、火属性ならばファイアの威力を弱めたり、風属性ならサンダーの威力を弱めたり…という感じだ。

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:34:00.48 ID:xnCYoyQIO
とりあえず、ここまでの話を簡潔にまとめるとこうなる。

……………

クリ火゚∀゚)「僕は火属性のクリスタル!」

( ・∀・)「ファイアー」

クリ火゚∀゚)+「ファイアなんかきかねぇんだぜー」

( ・∀・)「なら、ブリザドー」

クリ火;゚∀゚)「あっ、冷たい冷たい、やめてくれー」

( ・∀・)「しょうがないなぁ」

( ・∀・)つ【水】「ほーら、ホットスポットだよー」

クリ火゚∀゚)「あーれー」
  ↓
クリ水゚ -゚)「私は水属性のクリスタルだ。どんとこいブリザド」

( ・∀・)「そーれ、サンダー」

クリ水;゚ -゚)「え、おいちょっと待て、ブリザドはどうした」

( ・∀・)「ファイアー」

クリ水////)「ひゃあぁっ、らめぇ!熱いのらめなのぉぉぉっ!」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:36:20.36 ID:xnCYoyQIO
……………

こんな所だ。お分かり頂けただろうか。

ちなみに、ホットスポットはミルラの木付近にしか存在しない。
何でも、その地形の持つ属性をミルラの木が増幅、凝縮させることで作られるものであるかららしい。

さて、ここで話を瘴気ストリームに戻そう。

瘴気ストリームとは、この大陸に全部で四ヶ所存在する、瘴気の濃度が極端に濃い地域の総称である。

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:38:13.51 ID:YQ2I7WTZO
初遭遇
支援するよ支援

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:38:29.41 ID:xnCYoyQIO
濃度が濃いとはいえ元は瘴気。クリスタルの力にかかれば払う程度なら楽勝である。

しかし、厄介なことに瘴気ストリームも四大属性のいずれかの属性を持っているのだ。
瘴気に属性が付加されることにより、クリスタルの加護のみでは瘴気を払えなくなってしまう。

そこで、クリスタルの加護を受けるのである。

クリスタルとそのストリームの持つ属性を一致させることで、ストリームの持つ属性の力をクリスタルの属性による加護で中和し、クリスタル本来の力で瘴気を払うことができるようになるのだ。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:39:13.91 ID:xnCYoyQIO
補足程度に言っておくとすれば、
ストリームと違う属性のクリスタルを持ち、ストリームを通過しようとした場合、クリスタルとストリームの属性同士が反発し合い、白いもやのような壁を生じる。つまり、通過することが不可能になるのだ。

と、このような、ある種の関所とも呼べるような場所が、瘴気ストリームである。

……とは言ったものの、まだ瘴気ストリームには特徴がある。

ここでは簡単に触れておく程度にするが、瘴気ストリームは一年毎に自身の持つ属性を変えるのだ。
これがさらに旅人を悩ませる要因となるのだが……

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:39:48.97 ID:8TXOf6aqO
勃起した
支援

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:40:03.40 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「まぁとりあえず、瘴気ストリームっていうのはこんな感じの面倒くさい行程を践んでから通過しなきゃならない難所、ってことだけ覚えておけば問題はないかな」

(・∀ ・)「誰に向かって言ってんだー?」

( ・∀・)「気にするな」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:43:55.02 ID:e2xXqPQVO
支援だー

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:44:25.66 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「ふぅん」

マタンキからの説明を受け、何となく瘴気ストリームについての理解はできた。
あくまでも何となく、である。

(・∀ ・)「ちなみに、今のクリスタルの属性はクリスタルを見てやれば色でわかるぞー」

( ・∀・)「あぁ、それなら分かるよ。確か『火』だったね」

(・∀ ・)「そういやそうだなー」

以前にも、リバーベル街道でこのような話をしていたのを思い出した。
水属性ホットスポットの前で属性加護の話をしていて、その際に「寒いのは我慢できるから属性はそのままにしとこう」的な会話をしたのだ。

(・∀ ・)「あ」

今まで馬車の隣をふわふわと飛んでいたマタンキがいきなり止まった。

僕も手綱を引っ張り、パパオの歩みを止める。

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:45:11.32 ID:e2xXqPQVO
さらに支援

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:45:15.44 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「どうした?」

(・∀ ・;)「……ちょっと気になったんだけどさー」

( ・∀・)「なーにー?」

(・∀ ・;)「次のストリームの属性、確認したかー?」

( ・∀・)

(;・∀・)「いや、まさか、ね」

笑いを浮かべつつも、頭の中には絶望の二文字しか無かった。

去年のことに、兄が帰って来た際のクリスタルの属性が『火』。
また、兄は襲われてからは、ホットスポットに近寄る余裕など無かったはずである。

ここまできたら単純な計算の問題だ。

ストリームは一年がたったことで自身の属性を変化させる。

……もちろん、『火』以外の何かに、だ。

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:45:58.66 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「……」

(・∀ ・;)「……」

恐る恐る、モナーさんに貰った大陸図に目をやる。

大陸の南部、つまりこれから向かう先の瘴気ストリームがある所には、あの特徴的な文字で『水』という文字が書かれていた。

( ・∀・)

(・∀ ・)

(♯・∀・)「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」(・∀ ・#)

パパオの手綱を強く引き、元来た道の方向へUターンさせる。
不満そうに鳴くのも気にせず鞭を振るい、僕らは猛スピードでリバーベル街道へと引き返した。

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:49:19.91 ID:xnCYoyQIO
……………

(ヽ゚∀゚)「……」

(≡∀ ≡)「……」

あの後、僕らは咽び泣きながら引き返し、リバーベル街道にてクリスタルの属性を『水』に変えた。

それからの旅路は、想像に難くないだろう。

リバーベル街道から再び出発し、
2日過ぎた頃に会話が無くなり、
4日過ぎた頃に目から光が消え、
6日過ぎた頃に頬が痩けだした。

そして今日、7日目に至って、ようやく一つの山場である瘴気ストリーム付近にまで到着した。

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:49:54.76 ID:GARQWfrpO
支援wwww


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:51:01.14 ID:xnCYoyQIO
(ヽ゚∀゚)「……これが瘴気ストリーム」

(≡∀ ≡)「……それはただのハムだぞー」

(ヽ゚∀゚)「…………」

瘴気ストリームを口の中に放り込み、咀嚼する。

(ヽ゚〜゚)ムグムグ

(ヽ゚−゚)ゴクン

∩(ヽ゚∀゚)「やったー、越えたぞー」

(≡∀ ≡)「突っ込まないからなー」

∩(ヽ゚∀゚)「………」

スッ
(ヽ゚∀゚)「………」

( ゚∀゚)「………」

( ・∀・)「………」

( ・∀・)「ちくしょう」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:53:40.88 ID:cd1Oh4KXO
しえん

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:54:15.61 ID:xnCYoyQIO
自分の不甲斐なさに、無性に腹が立った。

とにかく、これは間違いなく言える。
究極に暇を持て余すと、人は発狂する。

少なくとも、僕はそうである。

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:57:57.71 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「……ん?」

それからしばらく、太陽がちょうど空のてっぺん辺りに来た頃、何か空気が変化したような気がした。

目に映る景色はいつも通りなのだが、なぜだろうか、少し息苦しい。

( ・∀・)「……ストリーム?」

(・∀ ・)「おー、この距離で分かるかー」

いつの間にか復活していたマタンキが、丸っこい体を微妙に伸ばしながらそんなことを言った。

(・∀ ・)「ストリームの近くは空気が違うんだけど、それに気づける人間はあんまいないからなー」

それから「俺はもうちょい前に気づいてたけどなー」と付け加えて僕の頭の上に乗った。

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 00:59:14.09 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「微妙な能力だなぁ」

(・∀ ・)「無くて困ることはないだろー」

( ・∀・)「……まぁ、ね」

と、そんなとりとめのない事を話しているうちに、ストリームが目に見えるまで近くに至った。

( ・∀・)「来たか」

僕は、汚い字で書かれた『この先瘴気ストリーム、注意!』の看板を一瞥し、馬車を降りて、クリスタルケージを手に取った。

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:01:13.36 ID:cd1Oh4KXO
支援

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:01:19.42 ID:xnCYoyQIO
……………

水の属性を受けて、暗い青色をつけた瘴気が竜巻のようにいたるところに発生している。
瘴気は目に見えることでここまで禍々しく見えるのかと、そんなことを考えながら、街道をちょうど真横に分断しているストリームと対峙する。

(・∀ ・)「馬車に乗っててもいけるのにー」

( ・∀・)「いいじゃん、歩きたいんだよ」

ケージを抱え、深呼吸を一回。
キッと目を開き、瘴気ストリームの中に足を踏み入れた。

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:02:25.54 ID:xnCYoyQIO
ケージからちょうど十歩程度。それぐらいの大きさの半球が瘴気を完全に払っているのが目に見える。

強い風に押し戻されそうになりながら、力強く歩みを進める。

すると、ある所を境に一気に抵抗が無くなった。
一瞬つんのめりそうになったが、体制を立て直し、辺りを見渡してみた。

どうやらストリームの内部に入ったようだ。
この半球の外では瘴気が渦巻いているのかと思うと、恐ろしいような、それでいてワクワクするような、不思議な気分になる。

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:03:29.75 ID:e2xXqPQVO
(・∀ ・)支援

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:03:30.82 ID:xnCYoyQIO
……でもまぁ、あまり気分のいいものではない。さっさと出よう。

さらに歩みを進めると、次はある所を境に一気に強い風が後ろから吹き付けてきて、僕は前へと押し出された。

( ・∀・)「……越えたのかな」

(・∀ ・)「そうだなー」

あっという間だったようにも思えたし、すごく長い間だったようにも思えた。

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:05:54.06 ID:xnCYoyQIO
ともかくストリームを越えたということだけは強く感じていた。
先人達が通ったこの道を僕も通ったのだ、という事実に、涙が出そうになるほど感動していた。

(・∀ ・)「泣いてんのかー?」

(;う∀・)「バッ、誰が泣くか!」

パパオが後からのそのそと現れ、僕らの横で止まった。
僕とマタンキは馬車に乗り込み、ケージを馬車の中に置いた。

こういう感動があるから旅はやめられないのだろう、と思い、シブザワさんの顔を思いうかべた。

今度会ったら話してみようか。「若ぇなw」なんて言われるかもしれないけど。

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:06:02.68 ID:e2xXqPQVO
支援

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:07:11.89 ID:xnCYoyQIO
……………

「キー!キー!」

(*‘ω‘ *)「こらー、待つっぽー!」

( <●><●>)「アナタが逃げられないのはワカッテマス」

(;><)「二人とも待ってくださいなんですー!」

瘴気ストリーム通過から3日。
日が少し沈んできたころ、マール峠のキャラバンとおぼしき三人組のリルティがゴブリンを追いかけているのを見かけた。

そろそろマール峠が近いのだろうか?
そう思えば今後の旅路にも力が入るというものである。

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:08:32.72 ID:xnCYoyQIO
ズベン
つ;><)つ「あぅ」

( ・∀・)「あ」

微笑みながらほのぼのと三人の様子を眺めていたら、目の前で一番小柄な男の子がつまづいて転んでしまった。

「待つっぽー」

「逃がしませんよー」

だが、二人はケージを持ったまま、男の子に気付かずに、そのままどこかに行ってしまった。

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:09:42.83 ID:e2xXqPQVO
連休なのに人少ないな
支援

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:09:54.42 ID:xnCYoyQIO
(;><)「うわぁ、置いてかれたら死んじゃうんですー!待ってください!ポッポちゃん!ベルベット君!」

(;><)「わぁぁん!苦しいんです、痛いんです!死んじゃうぅぅ、苦しいんで……す……?」

( ><)「……苦しくないんです」

(;><)「…?はっ、もしや僕は瘴気の中でも生きられる力を手に入れたのでは!?」

(*><)「そしたらすごいんです!多分僕一人が選ばれた者的な感じで英雄になれるかも……!」

(;><)「いやでも逆に、シェラのユーク達に『これは世界初の例だ、非常に珍しい』とか言われて連れてかれて、解剖されたりするかも……」

(((;><)))「うわぁぁぁ、嫌なんですー!死にたくないんですー!!」

何と妄想の激しいリルティだろうか。少し、故郷のィョゥを思い出した。

(・∀ ・)ボソ「お前、正直楽しんでないかー?」

( ・∀・)ボソ「……まぁ、うん」

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:10:45.15 ID:xnCYoyQIO
……………

( ><)「助かったんです!ありがとうなんです!」

( ・∀・)「いや、僕はたまたま通りかかっただけだから……」

予想通り、彼らはマール峠のキャラバンであった。
ちなみに彼はビロードという名前で、今年で14歳になるらしい。

( ><)「それでもありがとうなんです!」

( ・∀・)「いやいや。それにしても、マール峠では14歳からでもキャラバンに入れるんだね」

……彼の見た目からはとても14歳とは思えないのだが。
まぁ、そもそもリルティという種族自体が小柄な方であるから、一概にそうとも言えないだろうな、とは思う。

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:10:45.65 ID:e2xXqPQVO
支援

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:11:41.12 ID:xnCYoyQIO
( ><)「お兄さんの所では、キャラバン入りに歳が関係あるんですか?」

( ・∀・)「うん。16歳からじゃないとキャラバンになれないんだ。だから、僕はギリギリ今年から大丈夫なんだ」

( ><)「へぇ、変わってるんですねー。僕は一昨年から入ってるんですよ!」

ふぅむ。そしたら彼の方が、キャラバンとしては先輩になるんだな。

そのことを話すと、

(*><)「年上の後輩なんて、変な気分です!」

とのことだった。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:11:48.89 ID:cd1Oh4KXO
支援支援

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:12:42.29 ID:xnCYoyQIO
……………

「……貴女がわるいんですからね!」

「元々ケージを持ってたのはお前だっぽ!」

( ・∀・)「お」

その後色々と話をしていたら、先程の二人がぎゃあぎゃあ言いながら、ものすごいスピードで帰ってきた。

まぁどれだけ急いで戻ってきても、これだけの時間放って行かれてたんだ。
僕が居なければ間違いなく彼は死んでいただろう。

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:13:07.39 ID:e2xXqPQVO
もうダメおじさん明日も仕事だからラスト支援

作者頑張れ

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:13:30.57 ID:xnCYoyQIO
(;*‘ω‘ *)「ビロードォォォ!!!」(<●><●>;)

( ・∀・)「うわ」(・∀ ・)

(*><)「おかえりなんですー」


(;*‘ω‘ *)「何ぃぃ!?ビロードが瘴気の中で普通に生きてるっぽ!」

(;<●><●>)「もしやビロードは瘴気の中でも生きていられる力を手に入れたのでは!?」

(*‘ω‘ *)「そしたらすごいっぽ!多分ビロード一人が選ばれた者的な感じで英雄になれるかもしれないっぽ!」

(;<●><●>)「いやでも逆に、シェラのユーク達に『これは世界初の例だ、非常に珍しい』とか言われて連れてかれて、解剖されたりするかも知れませんよ……」

(;*‘ω‘ *)「うわぁぁぁ!ビロード、死ぬな(っぽ)ー!!!」(<●><●>;)

(・∀ ・)「……」

( ・∀・)「言葉もねぇや」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:15:12.28 ID:xnCYoyQIO
……………

(*‘ω‘ *)「アンタのおかげで助かったっぽ!ありがとうっぽ!」

( <●><●>)「クラヴァットのくせに中々やりますね……まぁ、ありがとうございます」

( ・∀・)「くせにって…まぁ、たまたま通りかかっただけですから。気にしないでください」

残る二人の、女の子の方がポッポちゃんで、男の子の方がベルベット君だそうだ。

こういう呼び方ではあるが、一応彼らの方が歳上である。
彼ら曰く「こっちの方がいい」とのことであるので、こう呼ばせてもらっているのだが。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:16:00.97 ID:xnCYoyQIO
ちなみに、ベルベット…君は、ビロード君の兄であるらしい。

( ・∀・)oO(あんま似てないな)

(*‘ω‘ *)「ともかく、アンタのおかげで助かったのは事実だっぽ!何かお礼をするっぽ!」

( ・∀・)「あぁ、ホントに気にしないで大丈夫ですから……」

( <●><●>)「いえ、形はどうあれ、貴方はうちのかわいいビロードの命の恩人ですから」

(*‘ω‘ *)「うーん、何かあったかっぽ……?」

ううん、ここまで言われてなお断るのは逆に失礼かもしれない。
ここは素直に受け取っておこうかな。

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:17:28.97 ID:xnCYoyQIO
( ><)「ポッポちゃん、こないだの剣とかはどうですか?」

(*‘ω‘ *)「! それっぽ!ベルベット、取ってくるっぽ!」

( <●><●>)「なんで私が……」

ブツブツ言いながらも、言うことを聞いて馬車へと向かうベルベット…君。

( ・∀・)oO(力関係がはっきりしてるなぁ)

(*‘ω‘ *)「それにしても、ビロードはすごいっぽ!よく覚えてたっぽ!」

ビロード君をべた褒めしながら彼の頭を撫でまわすポッポ…ちゃん。

( ・∀・)oO(ほのぼのの極み)

(*><)「へへっ、照れるんです!」

ビロード君の様子から、彼は二人から凄まじい愛情を受けているのが見てとれる。

( ・∀・)oO(なら何で転んでも気付かないかなぁ)

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:19:47.24 ID:cd1Oh4KXO
しえーん

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:20:54.70 ID:xnCYoyQIO
(♯<●><●>)「こら、ビロードの独り占めは許しませんよ。……ほら、こいつでしょう?」

(*‘ω‘ *)「おぉ、それっぽ。えーと……」

( ・∀・)「あぁ、モララーです。ヴィップ村の」

(*‘ω‘ *)「モララー君っぽね。はい、これはお礼っぽ」

( ・∀・)「ありがとうございます」

渡されたのは一本の剣だった。
今使っているものよりかなり軽く、若干細身の刀身である。

今までの剣では叩き斬るという戦い方をしていたが、この剣では断ち斬るという戦い方が主になるだろう。

( ・∀・)「……でも、本当にいただいちゃって大丈夫なんですか?」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:25:18.68 ID:pW5fjI+QO
支援!

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:25:50.06 ID:xnCYoyQIO
(*‘ω‘ *)「あぁ、そのことなら……材料が余ったから試しに作ってみたんだっぽ。結構出来はよかったんだけど、ほら、ウチらはみんな槍使いだから、剣を使う機会がないんだっぽ」

( ・∀・)「はぁ、なるほど」

確かに、大半のリルティは自分の身長よりも長い槍を使うことが多い。
攻撃のリーチの短さを補う為である。

( <●><●>)「私が作りましたから、品質は保証できますよ。
見たところなかなかいい剣をお持ちのようですが、旅は何があるか分かりませんからね。もう一本ぐらいあっても損はありませんよ」

( ・∀・)「あぁ、お気遣いまで、ありがとうございます」

今までの剣に加えて、新しい剣を背負う。
二刀流はやめて、使い分けることに重きをおこう。

( ><)「こちらこそ、ありがとうなんです!」

( ・∀・)「どういたしまして」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:28:26.09 ID:xnCYoyQIO
……………

日が暮れてきていたのでキャンプを張り、そのまま4人(とマタンキ)で談笑しながら眠りについて、そして夜が明けた。

空は相変わらず透き通るような青色をしていて、朝の清々しい風が街道に吹きわたっている。

( ・∀・)「……それじゃ、色々とお世話になりました」

(*‘ω‘ *)「こちらこそっぽ。モララー君はこれからマール峠に向かうっぽね?」

( ・∀・)「ええ。しばらく拠点にしたいなと思ってます」

マール峠では大体1週間ほど、観光を兼ねて旅の疲れをとる予定にしている。

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:29:35.82 ID:xnCYoyQIO
(*‘ω‘ *)「それなら、宿は『ラウンジ亭』ってとこに行くといいっぽ。手紙を送っておいたから、ウチの名前を出したら安くしてくれるはずだっぽ」

( ・∀・)「あ、何から何までありがとうございます」

旅は何かと入り用なので、とても助かる。
よき出会いに感謝しなければ。

( <●><●>)「こんな危険な旅です。助け合いの心、ですよ」

( ><)「ありがとうなんです!」

ベルベット君がぺこりと頭を下げ、ポッポちゃんとビロード君がぶんぶんと手を振る。

( ・∀・)「それじゃ、また。ありがとうございました」

( ><)「またね、なんです!」

( <●><●>)「ご縁があれば、また」

(*‘ω‘ *)「頑張れっぽー!」

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:32:19.70 ID:cd1Oh4KXO
しえん

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:32:57.10 ID:xnCYoyQIO
馬車に乗り込むと、パパオはのそのそと動き始めた。
三人の姿が次第に遠くなってゆく。

(・∀ ・)「いいやつらだったなー」

( ・∀・)「また、会えたらいいね」

マール峠へはもう3日を切った。
晴れ渡った空の下。あの三人の顔を思い出しながら、マタンキが居るとはいえ、やっぱ仲間が欲しいな、とか、そんなことを思っていた。

「4:瘴気ストリーム」 終

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:36:53.96 ID:xnCYoyQIO
4話目終了です。支援ありがとうございます。

先程、間違えて6話目の後半部分を消し飛ばしてしまい、かなりショックを受けています。

思い出しながら修復しますので、すみませんが、6話目はちょっと更新が滞る所があるかもしれません。

ちょっと休憩をはさんでから5話目にいきます。

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:40:46.79 ID:cd1Oh4KXO
乙頑張れ

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:40:58.91 ID:fxniIkmb0
思い出を力に

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:44:43.57 ID:xnCYoyQIO
岩塩は神の調味料。

では、いきます。

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:46:36.45 ID:xnCYoyQIO
「5:マール峠」

【マール峠】

リル`・д・)「らっしゃいらっしゃい、ウチは向かいの宿より一割安いよ!」

クラ*´ー`)「ウチは今日取れたばっかりの新鮮なキノコ料理が自慢です!ぜひどうぞ!」

リル*'')「ウチはマール峠一安い宿だよ!もちろん夕食、朝食付き!いらっしゃいませー!」

( ・∀・)「……景気がいいなぁ」

(・∀ ・)「不景気なんじゃないのかー?」

寂れつつある、と噂に聞いていたが、そんなイメージを払拭するかのような元気な声が町中に響いている。

村を出てからだいたい一月。ようやく、当初から目的地としていたマール峠にたどり着いた。

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:48:02.79 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「さて、じゃあ早速だけど宿を探そうか」

とりあえず荷物をおいて腰を落ち着けたい所だ。
観光はその後でいいだろう。

(・∀ ・)「俺が探してくるー」

( ・∀・)「あ、じゃあお願いしてもいいかな。『ラウンジ亭』ってとこね」

(・∀ ・)「はいはーい」

小さな羽をぱたぱたと動かし、宿屋街の方へマタンキは飛んでいった。

まぁ、宿なら360度どこを見渡しても視野に入ってくるほどあるのだが、ポッポちゃんに教えてもらった『ラウンジ亭』という所に泊まった方がよさそうだろう。

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:49:13.68 ID:cd1Oh4KXO
支援

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:50:38.81 ID:xnCYoyQIO
旅人さんいらっしゃい、という誘いをやんわり断りつつ、町を見渡してみる。
いろんな土産物の店があり、珍しいものが沢山売っているなぁとか、そんな暢気なことを考えたり、そんな感じでのんびり過ごしていた。

すると、マタンキがふわふわと戻ってくるのが見えた。

(・∀ ・)「モラ、あったぞー」

( ・∀・)「お、ないす。じゃあ行こうか」

マタンキ先導のもと、宿屋街を先へ先へと進んでいく。
しばらく歩くと、ある一件の宿屋にたどり着いた。

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:52:52.33 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・)「ここだぞー」

(;・∀・)「これは…ッ!」

(・∀ ・)「でかいよなー」

今までの宿屋より、見た目に倍ほどの大きさがある建物が目に入った。
田舎には珍しい二階建ての造りになっていて、とても立派である。
普通に泊まれば、間違いなく1000ギルは下らないだろう。

ちなみに、僕が旅立ちの際に母から貰った餞別が5000ギルである。

(;・∀・)oO(こんな所に泊まって大丈夫なのだろうか……)

どうしようかと立ち尽くしていると、宿の中から立派な髭を生やしたリルティの男の人が出てきた。
男の人はこちらに気付いたようで、ゆっくりと近付いてきた。

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:55:12.67 ID:xnCYoyQIO
( ФωФ)「おう、クラヴァットの。お泊まりであるか?」

(;・∀・)「あ、ええ。ここって『ラウンジ亭』でいいんですよね?」

男の人は髭を一撫でし、

( ФωФ)「いかにも。ここが、今年で創業120年を誇る老舗旅館『ラウンジ亭』である」

と、堂々と言い放った。

(;・∀・)oO(老舗旅館ッ!)

しばらく呆気にとられていると、男の人は怪訝そうな顔をしてこちらの顔を伺ってきた。

( ФωФ)「どうした?泊まられないのか?」

はっと我にかえり、今一度考え直してみる。

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:56:39.70 ID:cd1Oh4KXO
しえん

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:58:36.51 ID:xnCYoyQIO
こういう所にも泊まってはみたいが、長期滞在ともなるとやはり金銭的に苦しくなってくる。
だが彼女の好意を無駄にはできないので、不安ではあるが、一応彼女の名前を出してみることにした。

(;・∀・)「ええと、その、ポッポ…ちゃんから、こちらに泊まるとよいと言われたもので……」

男の人は一瞬「ん?」という表情をして、

( ФωФ)「む、ではお主が『もららーくん』とやらか?」

と聞いてきた。

( ・∀・)「ええ、モララーです」

と答えると、男の人はそれまでの厳格そうな表情から一気に顔を綻ばせた。

(*ФωФ)「そうかそうか、君が『もららーくん』か。姪から話は聞いているぞ、さあさあ中へ入りなさい」

(;・∀・)oO(ォゥ)

ものすごい笑顔と共に、とても簡単に宿に通されてしまった。

だが、本当にいいのだろうか、今後の懐具合が心配である。

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 01:59:55.93 ID:ji9HUVej0
しえん

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:02:10.09 ID:xnCYoyQIO
……………

( ФωФ)「我輩はロマネスク。ポッポの叔父にあたる者であるだ」

( ・∀・)「どうも、ヴィップのモララーです」

握手を交わしてから、フロントに設えてあるソファーに腰かける。

(;・∀・)oO(フカフカだッ!)

( ФωФ)「何でもビロード君の命の恩人だとか。いやいや、本当にありがたいことである」

(;・∀・)oO(命の恩人、ねぇ)

ポッポちゃん、いったいどこまで話を膨らませた手紙を送ったんだろうか。

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:04:59.77 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「いえ、僕は特に何も……」

( ФωФ)「謙遜せずともよい、アヤツらは本当にお主に感謝しているのだ」

そして「無論、我輩もである」と付け加えて、髭を一撫でする。

( ・∀・)「はぁ……」

( ФωФ)「私からの礼と言っては何だが、ここに好きなだけ泊まっていくとよいぞ」

(;・∀・)「はぁ……へ?」

今、何かすごく重要なことをサラッと言われた気がしたんだが、僕の空耳だったのだろうか。
ここは落ち着いて、確認を取ってみよう。

(;・∀・)「あの、それって……」

( ФωФ)「? 宿泊代はいらぬから何泊でもしてゆけという意味であるが……」

何と太っ腹な申し出だ、と、大いに驚き、次にそれはあまりにやり過ぎではないだろうかと思った。
慌てて、そこまでの好意は受け取れないという旨を説明する。

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:06:03.27 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「そんな、それはあまりに、何というか……」

( ФωФ)「なんじゃ、不服か」

(;・∀・)「いやいやいや、不服っていう話じゃなくて、そこまでしていただかなくても大丈夫っていう感じでして、」

( ФωФ)「遠慮するでない。若いうちは、好意は素直に受け取っておくものだ」

(;・∀・)「ああ、もうっ!」

話の分からないタイプの人間か、と思いつつ苦心して話した所、無料というのは心苦しいということだけは伝えることができた。

先程のような感じでしばらく話し合った挙げ句、宿泊代を無料にしてもらう代わりに、僕が旅館の業務を手伝うという話に落ち着いた。

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:07:24.25 ID:cd1Oh4KXO
支援支援

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:08:57.37 ID:xnCYoyQIO
( ФωФ)「そんなに遠慮せずともよいのだが…」

(;・∀・)「いえ、そうでもないと何か落ち着かなくて」

( ФωФ)「そうか……では、部屋に案内しようか」

( ・∀・)「はい、お願いします」

偶然に偶然が重なったおかげで、条件付き(僕が付けたのだが)とはいえこんなにいい宿屋に無料で泊まれることになった。
正直な所、話している間もずっと、タナボタだったなぁと心の中で考えていた。

……帰ったらシィに自慢してやろう。

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:10:01.40 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「これって何ですか?」

セル,゚Д゚)「お、兄ちゃんなかなかいいのに目をつけたね。コイツは『ファイアリング』って代物さ」

働くのは明日からでいい、とのことなので、今日はマール峠の観光をすることにした。
今は、宿に行く前から気になっていたアクセサリー店を覗いている所だ。

ちなみに、マタンキは「かわいい女の子がいた!」とか言ってどこかへ飛んでいってしまっている。

( ・∀・)「ファイアリング?」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:11:33.36 ID:xnCYoyQIO
古代文字が彫られた指輪に、赤い魔石……ファイアの魔石が嵌め込まれている。
見た目にもとても綺麗な指輪だ。

セル,゚Д゚)「あぁ。普通、魔法はミルラの木の側でしか使えないだろ?でも、コイツがあればいつでもどこでもファイアの魔法が使えるようになるんだ」

( ・∀・)「本当ですか!?」

何と魅力的なアイテムだろうか。これがあれば街道で魔物に襲われた時の対処の幅が広がるし、魔石を体内に取り込む手間も省ける。

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:12:31.75 ID:xnCYoyQIO
セル,゚Д゚)「あぁ。何なら実演してやろう」

そう言うと、商人さんは指にリングをはめてしばらく念じ、『ファイア』と唱えた。

空中に火の玉がボウッ、と現れて消えた。まさにファイアのそれだった。

(*・∀・)「おぉー」

セル,^Д^)「どうだい、すげぇだろ」

商人さんは上機嫌そうにハハハ、と笑った。

( ・∀・)「いやぁ、すごいですね。それって一体どんな構造になってるんですか?」

セル,゚Д゚)「さぁな。昔のユークが作った代物らしいが、今はレシピが残っていないんだと」

「ふーん」と相づちをうち、もう一度ファイアリングを眺める。
値札には『8000ギル』と書かれている。

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:14:17.94 ID:cd1Oh4KXO
たっか……

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:14:29.30 ID:xnCYoyQIO
僕が昔から貯めてきたお小遣いをちょうど3000ギル持ってきているのだが、それと併せれば手が届く金額である。

しかし母からの餞別を使うのは忍びないし、どうしようか、と決断できずにいる。

しばらく悩んでいると、それを見かねたのか商人さんが、

セル,゚Д゚)「しゃあねぇな。どうだい兄ちゃん、今ならちょいとまけて、こんだけでいいぜ」

と、五本の指をぴんと伸ばした形で僕に見せてきた。

(;・∀・)「う、うーん……どうしよう……」

確かにここまでまけてくれれば、買えない金額でなくなる。
しかし、こんなに大きい出費は……

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:15:43.05 ID:xnCYoyQIO
セル,゚Д゚)「うーん…これ以上はまかれないけどよ。コイツは消耗しないし、一生モンになるぜ?買っときなよ」

(;・∀・)「う……」

頭の中の僕が、「いいじゃん、買っちゃえよ」と語りかけてくる。
大事に使えば……いいかな、買っても。

(;・∀・)「じゃあ…買いま( ´_ゝ`)「ちょいと失礼」……え?」

財布からギルを出そうとしていた所に、いきなりクラヴァットの男の人が横から入ってきた。
そして、僕が買おうとしていたファイアリングを手に取ってしげしげと眺めだした。

セル,゚Д゚)「ちょっと、兄ちゃん。そいつはこっちの兄ちゃんが……」

男の人は、止めに入る商人さんを制して、なおもリングを注意深く見つめる。

そして、ふっと顔を上げて、

( ´_ゝ`)「何だ、ニセモンか」

と言った。

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:17:01.93 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「え?」

セル#゚Д゚)「ちょ……ちょっとちょっと兄ちゃんよ、言いがかりはよしてくれ。さっきだってちゃんと魔法を出したじゃねぇか」

慌てて商人さんが男の人に文句を言う。
まぁ、いきなり偽物だなんて言われたら、誰だって怒りを覚えるだろう。

しかし、偽物……?

( ´_ゝ`)「あぁ。お前は、な。でも、俺は使えるのかな?そのファイアリング」

セル#゚Д゚)「あぁん!?……当たり前だろ!」

( ´_ゝ`)「じゃあちょいと借りるぜ」

男の人は指にリングをはめて、軽く目を瞑った。

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:17:54.00 ID:kZVCO+6R0
支援

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:18:19.19 ID:xnCYoyQIO
……と思いきや、一秒もたたぬ間にいきなり、

( ´_ゝ`)「『ファイア』」

と唱えた。

しかし、当たり前だがそんなに早く魔法が打てるはずもなく、結果、何もおこらなかった。

( ´_ゝ`)「ほら、ニセモンじゃねぇか」

(;・∀・)oO(……何言ってるんだコイツは)

セル#゚Д゚)「兄ちゃん、バカにしてんのか?ユークじゃあるめぇし、そんなに早く魔法が打てる訳ねぇだろ!」

商人さんは語気を荒げて男の人に突っかかる。

しかし、男の人はあくまで冷静に、フッと笑ってから商人さんを注視する。

( ´_ゝ`)「それがな、できるんだよ。ファムのアニジャ、って名前に聞き覚えは無いか?」

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:21:21.85 ID:YQ2I7WTZO
支援支援

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:22:51.51 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)oO(ごめん、聞き覚えないや)

と、僕は思ったのだが。

セル;゚Д゚)「ッ!お前があのアニジャか…」

(;・∀・)oO(えぇぇぇぇ!?)

男の人は意外に有名人のようだった。
田舎暮らしは情報弱者。そんな言葉が頭の中に浮かんだ。

( ´_ゝ`)「まぁそれはそれとして。で、どうなんだいソイツ、ニセモンだろ?」

セル,゚Д゚)「……チッ。あぁ、ソイツはニセモンだ」

(;・∀・)「……えぇー」

ちょっとショックを受けたが、アニジャさんとやらの言う通り、あのファイアリングは偽物だったようだ。

そういえば、と、セルキー商人はこういうのが多いというギコの話を思い出した。

……ギコよ、お前はこんなことはしてないだろうな。

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:24:16.19 ID:xnCYoyQIO
( ´_ゝ`)「……ふぅむ。でも、それなりな鉱石も使ってるみたいだし、普通の指輪としたら上出来じゃないか。どうだい、500ギルなら買ってやってもいいぜ?」

( ・∀・)「あ、れ?」

いつの間にか僕を差し置いて話を進めるアニジャさん。
いつの間に僕は空気になったのだろうか。

セル,゚Д゚)「……あぁ、それでいいぜ」

( ・∀・)「え、ちょっと」

アニジャさんは財布から500ギルを取りだして商人さんに「ほら」と手渡し、代わりにリングを受け取った。

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:26:04.43 ID:xnCYoyQIO
と思いきや、アニジャさんはフッと僕の方に向き直りって、

( ´_ゝ`)「ほらよ、兄ちゃん」

と言って先程のリングを僕に手渡してきた。

(;・∀・)「……え?」

( ´_ゝ`)「え、じゃねぇよ。元々はお前さんが買おうとしてたモンだろ?」

何だろう。この人も話が分からないタイプの人間なのだろうか。

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:27:10.34 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「いやいや、お金を払ったのは……アニジャさん、の方ですし、それに……」

( ´_ゝ`)「騙されそうになった所を助けていただいて……だろ?別にいいんだよ。
見たところ旅に慣れてなさそうだから、老婆心からちょっと助けてやりたくなっただけさ」

(;・∀・)「はぁ……」

何と心の広い人だろうか。僕も将来はこんな感じの人になりたいものだ。

( ´_ゝ`)「礼ならいらないからさ、今度会った時にでも、酒でも飲んで話そうぜ。じゃあな」

そう言うと、アニジャさんは片手をスッと挙げて、背を向けて宿屋街の方に歩いていってしまった。

( ・∀・)「あ、ありがとうございました!」

挙げられていた手が下がり、アニジャさんの後ろ姿は人混みの中に消えてしまった。

( ・∀・)「カッコいい……」

先程の話から、ファムのキャラバンであることは分かった。

いずれどこかですれ違えたらいいな、とか、そんなことを思った。

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:28:40.45 ID:xnCYoyQIO
……………

(・∀ ・)「おー、ファムのアニジャかー」

(;・∀・)「……やっぱそんな有名なんだ」

宿に帰ってからマタンキにその事を話すと、そんな答えが帰ってきた。

(・∀ ・)「おう、ファムのアニジャとオトジャのコンビは有名だぞー」

何でもアニジャさんにはオトジャさんという双子の弟が居て、二人は『魔法のアニジャ』と『剣のオトジャ』という名前で通っているらしい。

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:33:14.09 ID:oEwcAYuZO
再び遭遇!
そして支援!

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:34:17.28 ID:4IYZRDSV0
支援

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:34:23.71 ID:xnCYoyQIO
アニジャさんは魔法詠唱の能力がユーク以上に強く、大陸一の魔法の使い手として名が通っているのだという。
ちなみにオトジャさんの方は、大陸一の剣の使い手らしい。

何とも凄まじい双子だが、小さいときにその能力をシェラのユークに知られて、「これは世界初の例だ、非常に珍しい」などと言われて解剖されそうになった経験があるらしく、それ以来ユークがトラウマになっているのだとか。

( ・∀・)「へぇー」

(・∀ ・)「有名人に会えてラッキーだったなー」

( ・∀・)「ああ」

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:36:12.49 ID:xnCYoyQIO
しかし、ラッキーなんてものではない。
素晴らしい宿屋が提供されるわ、詐欺にあわずに済むわで、今日はとてもツイていると思った。

フカフカのベッドに身を委ね、明日からのスケジュールを確認する。

僕の仕事は、フロントで受付をすることらしい。
それ以外は基本的に自由だから、午前中はミネでも飲みに行こうか、と思案をめぐらせる。

(・∀ ・)「! いい匂いがしてきたぞー」

( ・∀・)「ああ、そろそろ夕食かな」

一応、僕は従業員扱いになるため、夕食は少し早めにまかないを頂くことになっている。

「おーい、モララー殿。そろそろ降りてきなさい」

( ・∀・)「今行きますー!」

下からロマネスクさんの声が聞こえた。
荷物を簡単に片付け、部屋を出る。

(・∀ ・)「早く早くー」

( ・∀・)「だから急かすなって」

部屋に鍵をかけて、階段を降りてゆく。

この旅が、こんな感じで順調に進むといいな、なんて、欲張りなことを考えながら、まずは空腹を充たすことに集中することにした。

「5:マール峠」 終

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:39:28.01 ID:4IYZRDSV0
乙!

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:41:38.99 ID:xnCYoyQIO
前回よりちょっと短くなっているのかな、とか思いながら、とりあえずこれで5話目まで終了です。

体力的にヤバくなってきたので、とりあえず軽く寝てから6話目を投下したいと思います。

いつ復帰するかは分かりませんが、午前中には始められるようにしようと思っています。

差し支えがないようなら、保守していただけると幸いです。

それでは、しばらく。

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:43:22.73 ID:oEwcAYuZO
乙!!
とりま保守

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 02:49:55.15 ID:cd1Oh4KXO
乙!

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 03:05:09.55 ID:f2Eiro7tO


104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 04:20:19.08 ID:hiYKnuE+O
ほっほ

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 06:29:50.97 ID:GARQWfrpO
おはほ

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 07:03:18.07 ID:OHLffz+w0
ho

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 08:43:08.92 ID:SAFNPfDdO
続きwktk

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 09:31:28.73 ID:f0vLob6VO


109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 09:56:33.72 ID:e2xXqPQVO
ほすほす

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 09:56:38.01 ID:sscynLO10


111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:00:36.30 ID:q7P3zvTtO
CCやったことないんだけど面白い?
Wii持ってなくてDSしかないけど買ってみようかな

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:04:15.07 ID:GPEjVuFR0
>>111
買うならRoFの方がおすすめ

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:13:03.73 ID:xnCYoyQIO
おはようございます。
保守ありがとうございます。

6話目の投下といきたいのですが、とりあえず後半部分をちょっとだけ修復してからにしようと思っています。

すみませんが、もう暫くお待ちください。

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:30:43.07 ID:e2xXqPQVO
( ´∀`)ほすほす

115 :羽入 ◆iaJUMv.zyw :2009/05/03(日) 10:37:31.45 ID:d703damFO
>>112
(ν^ω^)DSならEOTの方が良くね
まぁ一押しは初代なんだけどね
支援

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:56:07.28 ID:8TXOf6aqO
支援

117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 10:58:06.81 ID:q7P3zvTtO
>>112>>>115
( ^ω^)・・・

118 :羽入 ◆iaJUMv.zyw :2009/05/03(日) 11:17:57.05 ID:d703damFO
>>117
一人でやるならストーリー重視のROF
Wi-Fi環境があるならEOTがおすすめ
ただROFはシステムがちょっと粗削りかも

119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 11:54:41.02 ID:cd1Oh4KXO
保守

120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 11:56:09.75 ID:xnCYoyQIO
ううん、ボス戦のとこがまだ修復できてないんなんだけど……とりあえず前半だけ投下します。

すごく単調な物語になりますが、実はじわじわと話は進んでいっている…はずです。

まぁ、ではいきます。

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 11:56:48.09 ID:xnCYoyQIO
「6:キノコの森」

まだ小さかったころ、お母さんにこう聞いたらしい。

「ねえ、ぼくはどこで生まれたの?」

お母さんは答えてくれた。

「わたしたちはね、キノコの森で生まれたのよ」

そんな話を聞いてからというもの、
森で迷う夢ばかり見つづけたっけ。

夜中に起きて、泣きついたお母さんの胸の温もりは、いまでも憶えている。



――Fungi Forest――





122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 11:59:12.23 ID:cd1Oh4KXO
支援!

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 11:59:34.92 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「うおおぉぉぉ!!!」

(・∀ ・;)「モラ、後ろ後ろ!」

「ギィー!ギィー!」

(;・∀・)「痛ぇ!くそ、こいつめッ!『サンダー』!」

「ギァァァ!」

(;・∀・)「とりあえず距離を……」

(・∀ ・;)「やべ、モラ、前崖だ!」

(;・∀・)「マジかよ……っ!」

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:06:19.57 ID:q7P3zvTtO
>>118
さんくす
wi-fiしないからROF買ってみるわ

あと支援

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:07:41.49 ID:xnCYoyQIO
……………

話を数分前に戻そう。

僕らはマール峠での数日の滞在の後に、3日間をかけてキノコの森と呼ばれる所にたどり着いた。

( ・∀・)「うわぁ……」

森とはいえ普通の木は一本も生えていないのだが、それでも大樹のようなキノコが何百何千と生い茂っていて、それはまさに森と呼んで差し支えない様相である。

しかし、巨大なキノコの側に立ってみると、まるで自分が小人になったかのような錯覚を覚える。ファンタジーの世界だ。

でも、足元から景色までが見ていてゲンナリするほどに毒々しい色の黄色やオレンジのキノコに覆われているというのは、正直気が滅入りそうなファンタジーである。

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:09:10.23 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・;)「食いたくない色だなー」

( ・∀・)「僕はむしろ食われそうで怖い」

魔物がキノコを食べさせてくる攻撃をしてこないことを祈りつつ、二本の剣といつもの装備を身に付け、ケージをマタンキに任せて森へと足を踏み入れた。

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:10:50.39 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「うーん……」

リバーベル街道とは違って道が整備されていないため、ミルラの木までは手探りでの探索になる。

一応、目立つキノコに剣で目印をつけながら進んでいるのだが、これが本当に対策になるのかは分からない。

(;・∀・)「うわっ、変な汁が出てきた!」

(・∀ ・;)「えんがちょ、えんがちょ!」

というのも、例えばキノコの胞子の中に幻覚作用を与えるものがあった場合、それを吸ってしまった瞬間アウトになってしまうからだ。
道に迷って、いずれキノコになって発見されるだろう。

……まぁ、そういうキノコは無いと、ロマネスクさんから聞いてはいるが。

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:11:42.19 ID:sscynLO10
紫煙

129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:12:07.32 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・)「モラ、魔物が来たぞー」

( ・∀・)「おぅ、来たか」

と、そこにゴブリンとは違う、頭に紫色の頭巾を被った小柄な魔物が現れた。
おそらく、グレムリンというやつだ。

「キーキー!」

どうやらこちらに気付いたようだ。
早速、貰った剣を試してみることにする。

( ・∀・)「いくぞっ」

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:13:29.85 ID:xnCYoyQIO
相手はこちらに素早く近付いてきて、頭突きのような攻撃を仕掛けてきた。

( ・∀・)「よっ、と」

難なくバックステップでかわしてから再度接近し、攻撃後の隙を逃さずに剣で横に薙いだ。

(;・∀・)「おぉう」

スパーン、という効果音がついてもおかしくないほど鮮やかに敵の身体が真っ二つに斬れて、敵は消滅した。

(・∀ ・)「おー、切れ味すげーなー」

( ・∀・)「やるな、ベルベット君」

攻撃力はなかなかだが、やはり見た目に繊細さが感じられる。

荒い攻撃は、丈夫そうなィョゥの父さんの剣の方ですることにしよう。

敵の消えた後に魔石が転がっていたので、拾っておく。
紫色だからサンダーの魔石だ。

( ・∀・)「じゃあ、先へ進もう」

(・∀ ・)「おー」

どれぐらい広いのだろうか、迷わなければいいのだが。

そんなことを考えながら、またその辺のキノコに×印を付けた。

131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:14:23.11 ID:sscynLO10
支援

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:18:58.86 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「オゥ、またか」

先程から順調に魔物を倒しながら歩みを進めていたのだが、とうとう歩みを止めざるを得ない、魔物の集団に出会った。

アーリマンという、巨大な目玉に羽根と足が生えたような見た目の化け物が一匹と、先程のグレムリンが2匹。そして、僕の腰までぐらいの大きさの芋虫、プチワームが数匹だ。

リバーベル街道で一対多の構造がいかに厳しいものかを少し学んだ僕としては、あれ以上に敵の数が多い状態で戦いぬく自信があまり無い。

133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:20:43.84 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・;)「多いぞー」

(;・∀・)「……気を引き締めてかかろう」

とはいえ、やるしかないのだ。
今回は攻撃力を重視し、ベルベット君の剣を抜き、構える。

まず、プチワームががさがさという音をたてて、芋虫とは思えないほどのスピードで迫ってきた。
次いで、二匹のグレムリンとアーリマンが割と速いスピードで近付いてくる。

引き付けて、なんて悠長なことは言ってられない。遠距離から攻撃を開始しておこう。

(;・∀・)「気持ち悪いんだよ、『サンダー』!」

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:21:32.55 ID:cd1Oh4KXO
しえん

135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:22:12.18 ID:xnCYoyQIO
プチワームの集団の中心に小さな紫色の雷が発生した。

バチッという音を立てて一匹のプチワームに、雷が直撃し、それは消滅した。

周りの数匹のプチワームにも流れた雷が当たったようで、消滅こそしないものの、ダメージと痺れを与えられたようだ。

「!」

(;・∀・)「っ、と」

それでも数匹は怯むことなくこちらに迫り、さらにグレムリンも既に間合いの中に入ってきてしまった。

慌てて剣を数度横に薙ぐ。しかし、周りを取り囲んだプチワームを消滅させるのがやっとで、気付けばグレムリン二匹とアーリマンに取り囲まれてしまっていた。
さらに、痺れのとれたプチワームまで迫って来だす始末である。

(;・∀・)「ピンチ再び」

(・∀ ・;)「パイルで切り抜けよー」

136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:23:02.13 ID:xnCYoyQIO
事前にマタンキと打ち合わせておいたマジックパイルの方法で、離脱を試みることにした。

先日、攻撃魔法は魔法を詠唱した者には影響を及ぼさない、という事実を本で学んだ。
ならば囲まれた際に、足元に、範囲が広く敵の足止めにもなる魔法、例えばサンダラなどを打てば離脱の大きな足掛かりになるのでは、と考えたのだ。

(;・∀・)「いくぞ」

マタンキと呼吸を合わせ、サンダーを打つタイミングをはかる。

と、そこで二匹のグレムリンがこちらに走ってきて攻撃を仕掛けようとしてきた。

(;・∀・)oO(!)

心の乱れを押さえつけ、敵の頭が僕に迫る直前に、魔法を放つ。

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:25:04.15 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「『サンダー』!」(・∀ ・;)

予定通りマジックパイルは成功し、上位魔法『サンダラ』の詠唱に成功したのだが、

(; ∀ )「が…ッ!」

グレムリン二匹の頭突きをモロに食らってしまい、一瞬頭に火花が散ったのが分かった。

(・∀ ・;)「モラ!」

(;-∀・)「だ、いじょうぶ。逃げよう」

クラクラする頭で必死に走り、敵と間合いを取る。
だが、アーリマンとプチワームには当たらなかったのか、思った以上に間合いを取れていなかった。

138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:33:25.96 ID:cd1Oh4KXO
支援支援

139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:34:17.82 ID:f0vLob6VO


140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:36:24.28 ID:8TXOf6aqO
さる

141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:39:34.66 ID:sscynLO10
しえん

142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 12:44:13.55 ID:GARQWfrpO
プチワームにサンダー…?

143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:00:40.16 ID:q7P3zvTtO


144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:00:41.59 ID:OO7NfiKN0


145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:11:20.91 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「うわわっ」

と、突如アーリマンが目から体に悪そうな光線を放ってきた。

確か、スロウの効果を持っていたはずだ。この状況で当たる訳にはいかない。

何とかかわして、とにかく走って逃げる。

(;・∀・)「くっそー……」

(・∀ ・;)「モラ、疲れたー」

(;・∀・)「ああもう、ケージ渡せ!」

必死に逃げながら、やっぱり仲間が欲しいな、なんて改めて思った。

146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:17:34.76 ID:cd1Oh4KXO
支援

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:19:56.74 ID:xnCYoyQIO
……………

ここで話は冒頭部分に戻る。

(;・∀・)「うおおぉぉぉ!!!」

その後、前から横から、といった感じで敵がウジャウジャとわいてきて、今や僕の後ろには大量の魔物が列をなしている状態となっている。
魔物カーニバル的な感じだ。

(・∀ ・;)「モラ、後ろ後ろ!」

「ギィー!ギィー!」

いつの間にかアーリマンがすぐそこまで切迫していて、飛びながら足で蹴りを加えてきた。

(;・∀・)「痛ぇ!くそ、こいつめッ!『サンダー』!」

「ギァァァ!」

敵が一瞬怯んだ隙に、少し細い道へ逃げ込む。せめて、囲まれるのだけは避けたい。

(;・∀・)「とりあえず距離を……」

肺は呼吸をする度に悲鳴をあげ、体は重りを下げているかのように動かしづらくなってきた。

すると、少し開けた場所が見えてきた。この道で足止めをできればいい感じなのだが……

148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:21:57.00 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・;)「! やべ、モラ、前崖だ!」

(;・∀・)「マジかよ……っ!」

もはや背水の陣である。いや、崖だから水より洒落になっていないのだが。

魔物達がわらわらと僕の周りに集まってきた。

(;-∀・)oO(またしても万事休す、かよ……)

じりじりと後退り、とうとう崖っぷちに生えていた大きめのキノコの上に立ってしまった。

これ以上下がったら、崖から落ちてほぼ間違いなく死んでしまうだろう。

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:22:15.90 ID:hiYKnuE+O
支援

150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:29:43.01 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)oO(……ん?)

と、不意に足元のキノコに違和感があるのを感じた。
グラグラして安定しないというか、何だかトランポリンの上にでも立っているような気分だ。

(・∀ ・;)「モラ……」

(;・∀・)「……賭けに出よう。マタンキ、僕に捕まって」

これだけの種類のキノコがあるのだ、特殊な構造のキノコがあってもおかしくはないはずだ。
……例えば、バネみたいな。

151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:31:54.61 ID:cd1Oh4KXO
しえん

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:32:26.29 ID:GARQWfrpO
支援

153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:35:18.82 ID:xnCYoyQIO
あれ、書けてない?

すみません、中途半端なとこですがちょっと用事ができてしまいまして……

割とすぐ戻る予定です。

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:43:57.39 ID:eNSBaPcYO
ほしゅるぜ!

155 :すみません、戻りました:2009/05/03(日) 13:50:52.65 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「うわぁぁぁぁ!」

(・∀ ・;)「高いぞー」

予想通り、キノコはバネの構造をしていたようなのだが、予想外にバネの力が強く、高く飛びすぎてしまったみたいだ。
斜めに飛ぶ意識をしたから魔物に追いかけられる心配は無くなったけど、落ちた時が痛そうだ。

(;-∀-)oO(ああ、やだなぁ……)

頂点に達した後、黄色い地面が猛スピードで迫ってきて、それが段々とはっきり見えてくるようになった。

奇妙な柔らかさを持った地面に体が叩き付けられ、僕は意識を失っていく感覚を覚えた。

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:53:06.51 ID:cd1Oh4KXO
しえーん

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:59:16.11 ID:xnCYoyQIO
あ、さっきのやつの前に一個抜けてました。

158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:00:44.19 ID:xnCYoyQIO
魔物達が目を見合せ、次々と僕に飛びかかってきた。

(♯・∀・)「いくぞっ!」

「!?」

僕は高く飛び上がり、そして、キノコの上に勢いよく着地した。

(;・∀・)「っ!」

キノコは僕の落下の衝撃に合わせて大きく縮み、そして、その反動によって大きく伸び上がった。
そして、その衝撃によって僕の体は空高く放り出された。

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:06:33.84 ID:8TXOf6aqO
そえん

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:07:57.35 ID:xnCYoyQIO
さっきのやつが>>150>>155の間に入ります。

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:08:56.28 ID:8TXOf6aqO
続き続き

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:10:38.75 ID:xnCYoyQIO
……………

(;う∀-)「……ん」

モク*´ω`)゙「クポ、お目覚めクポ?」

目が覚めると、そこはどこか小さな建物の中のようだった。
マタンキでないモーグリが、僕の顔を覗き込んでいる。

(;-∀・)「……ここは?」

僕は確かキノコの森に居たハズなのだが、ここはそこではなさそうだ。
周りはキノコで覆われていないし、何よりここは木造の建物なのである。

モク*´ω`)゙「クポポ、ここはモグのおうちクポ〜」

( ・∀・)「おうち……」

163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:11:48.18 ID:8TXOf6aqO
モーグリかわいい

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:13:01.68 ID:xnCYoyQIO
確かに、モーグリの家と言われればそう思える見た目である。

小さな暖炉に小さなソファー。細い階段の先には、おそらく小さなベッドがあるのだろう。

さっきまでの小人の感覚と一転して、今度は巨人になった気分だ。

(・∀ ・)「お、モラ起きたかー」

二階からマタンキがふわふわと降りてきて、何とか起き上がった僕の膝の上に座った。

モク*´ω`)゙「元気になってよかったクポ〜」

( ・∀・)「……もしかして、君が助けてくれたの?」

モーグリは羽をぱたぱたさせて「そうクポ〜」と、飛び回った。

165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:16:21.38 ID:8TXOf6aqO
くぽ〜支援

166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:16:26.09 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・)「モラが気絶しちゃったから、ここに入れさせてもらったんだー」

( ・∀・)「あぁ…ありがとう、助かったよ」

鞄からナッツを10粒ほど取りだし、「お礼に」と言って、モーグリに差し出した。

モク*´ω`)゙「クポ! どういたしましてクポ〜」

(・∀ ・)「俺には?」

( ・∀・)「後であげるよ」

モーグリはひとしきりふわふわと飛び回った後、ソファーの向かいにある椅子に腰掛けてナッツを頬張り始めた。

167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:16:46.77 ID:cd1Oh4KXO
キノコの森のモーグリのおうち見つかんなかったなあ……

支援

168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:19:31.91 ID:xnCYoyQIO
少し落ち着いた所で、先程から気になっていたことをモーグリ君に聞くことにした。

( ・∀・)「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな」

モグ*´ω`)゙「何クポ〜?」

( ・∀・)「ここ……君のおうちって、もしかしてキノコの森にあるの?」

モク*´ω`)゙「そうクポ〜。モグはキノコが好きだからここに住んでるんだクポ〜」

( ・∀・)「へぇー」

モーグリは瘴気を受けない生物だと聞いていたが、本当にクリスタル無しでも生存できるんだな、と思った。

しかし、キノコが好きだからという理由でここに住むというのはどうなのだろう。
僕には理解できないセンスだ。

169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:20:23.49 ID:8TXOf6aqO
支援

170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:25:13.70 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「ああ、ありがとう。ちょっと場所が気になってね」

モク*´ω`)゙「クポ。お兄さん、キャラバンの人クポね?モグ、ミルラの木の場所なら知ってるクポ」

( ・∀・)「本当?よければ、教えてくれないかな」

モク*´ω`)゙「いいクポ、ナッツのお礼クポ。モグが案内するクポ〜」

願ってもいない申し出だ。ここは、ミルラの木まで彼(彼女?)に案内してもらうことにしよう。

(・∀ ・)「よかったなー」

(;・∀・)「ああ、助けられてばっかりだよ」

いずれは、僕も誰かを助けられるようになるのだろうか。
成長していきたいものである。

171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:28:27.31 ID:cd1Oh4KXO
モグいい子だなあ

支援

172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:29:25.75 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「うわっ」

家から出た所に、アーリマンが二匹、飛んでいるのが見えた。

アーリマンはこちらに気付いたらしく、ばっさばっさと羽根を動かしてこちらへ飛んできた。

モク;´ω`)゙「クポ、あいつら苦手クポ〜」

(;・∀・)「一応、僕らでやってみるから。君は隠れてて」

モク;´ω`)゙「わかったクポ〜」

モーグリ君がキノコの影に身を隠したのを確認して、アーリマンと対峙する。

(;・∀・)「うーむ……」

任せろとは言ったものの、一対二で、さらに敵は空を飛んでいるという過酷な状況である。

(・∀ ・;)「やりづらいぞー」

173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:31:01.83 ID:xnCYoyQIO
剣では届かないし、魔法も当たりはするものの、照準がなかなか合わないため目立ったダメージを与えられない。
さらに片方に集中している間にもう片方が攻撃を仕掛けてくるため、非常に苦しい戦いを強いられている。

(;・∀・)「どうすりゃいいんだ……」

そんな感じでモタモタと戦っていると、後ろの方から

「『グラビデ』がよく効くクポ〜」

というモーグリ君の声が聞こえた。

(;・∀・)「……グラビデ?」

(・∀ ・;)「二種類の違う攻撃魔法を合体したやつだー」

名前は聞いたことがある。確か、重力を強めて敵を圧迫する魔法だったはずだが……

(;・∀・)「そうか、重力……マタンキ、ファイアを頼む」

(・∀ ・;)「はいはーい」

174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:32:16.11 ID:xnCYoyQIO
いつもの間合いに入るため軽く離れてから、サンダーの詠唱を始める。

(;・∀・)「目標は右側のやつ!いくぞ!」

(;・∀・)「『サンダー』!」「『ファイア』!」(・∀ ・;)

「ギィー!」

右側のアーリマンに二種類の魔法が炸裂し、それは合体して黒い球体……『グラビデ』を生み出した。

アーリマンは強い重力を受けて、なす術無く地面に叩きつけられた。

(;・∀・)「よしっ!」

175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:35:34.53 ID:xnCYoyQIO
ィョゥの父さんの剣の方を掴み、アーリマンへと切迫する。
そして、大きく見開かれた目に剣を思い切り突き立てた。

「!!!」

(;・∀・)「次っ!」

振り替えってもう一匹の方のアーリマンを一睨みした。

すると、アーリマンは怯えたような眼をしてその場から逃げてしまった。

(;・∀・)「……何だよ」

モク*´ω`)゙「お見事だクポ〜」

キノコの影からモーグリ君がふわふわと現れて、僕の前で止まった。

( ・∀・)「逃げちゃったんだけど……」

モク*´ω`)゙「クポポ、飛んでる敵にとってグラビデは脅威なんだクポ。一発でも打てれば十分すぎる威嚇になるんだクポ〜」

なるほど、そうだったのか。
魔物の弱点をつくのも効率のよい戦いをするには重要なんだな。
改めて勉強になった。

( ・∀・)「そうなんだ、知らなかったよ」

モク*´ω`)゙「クポポ。それじゃあ、行くクポ〜」

モーグリ君の後について、僕らは森の奥の方へと進んでいった。

176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:36:39.64 ID:xnCYoyQIO
……………

モク*´ω`)゙「ここから先は一本道クポ。もう迷うことはないと思うクポ〜」

( ・∀・)「ありがとう、本当に助かったよ」

道中何度か魔物に襲われたが、それは難なく退けて、ようやくミルラの木の側まで近づいた。

ここまで案内までしてくれたモーグリ君には本当に感謝しなければ。追加でナッツを五粒ほど渡した。

モク*´ω`)゙「クポポ、こちらこそクポ〜」

モーグリ君はふわふわと踊るように飛び回って、

モク*´ω`)゙「じゃあモグは帰るクポ。頑張るクポ〜」

と言って、頭のボンボンを差し出してきた。

177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:37:03.70 ID:cd1Oh4KXO
支援

178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:37:22.79 ID:xnCYoyQIO
軽くぽんぽんと触れてから、

( ・∀・)「ありがとう、また来たときはお邪魔させてもらうよ」

と言うと、嬉しそうに「絶対に来るクポ〜」と言って、元来た道を戻っていった。

( ・∀・)「……それじゃ、行こうか」

(・∀ ・)「おー」

淀んだ中に、微かに清浄な空気を感じる。
ミルラの木はもうすぐそこだ。


179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:38:34.97 ID:8TXOf6aqO
あえん

180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:39:57.06 ID:xnCYoyQIO
……さて。

ここからまだ修復が終わっていない領域になるんですが……

思い出しながらやったら大変なことになる気がするので、とりあえず今から書き直してきます。

できるだけ急ぎますので、よろしければ保守をお願いします。

181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:41:08.95 ID:8TXOf6aqO


182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:45:20.89 ID:e2xXqPQVO
仕事中にほす

183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:46:40.41 ID:cd1Oh4KXO
保支ゅ

184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:47:34.07 ID:8TXOf6aqO
ほも

185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:59:14.27 ID:8TXOf6aqO


186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:05:01.27 ID:e2xXqPQVO


187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:05:41.71 ID:e2xXqPQVO


188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:15:27.81 ID:cd1Oh4KXO


189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:24:56.21 ID:oeLetsHcO
ほっしゅ

190 :羽入 ◆iaJUMv.zyw :2009/05/03(日) 15:27:12.23 ID:d703damFO
(ν^ω^)デ・ナムのイベントはゾクッとしたもんだ
しえん

191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:30:33.58 ID:ji9HUVej0
ほしゅ

192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:31:51.86 ID:Mml3mNvh0
ho

193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:32:50.07 ID:v0RYuMh+0
おおう来てたのか
久々にやりたくなってくる

194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:41:45.70 ID:cd1Oh4KXO
保守

195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 16:01:01.04 ID:8TXOf6aqO
ほも

196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 16:29:19.39 ID:8TXOf6aqO
いも

197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 16:34:32.53 ID:sscynLO10
かも

198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 16:45:48.00 ID:cd1Oh4KXO
くも

199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:03:18.60 ID:xnCYoyQIO
しも

すみません、お待たせしました。
いきます。

200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:04:01.79 ID:xnCYoyQIO
……………

( ・∀・)「……あれは?」

しばらく歩いた所、大きく開けた場所の真ん中に緑色の小さな魔物が居るのが見えた。
近づいてみると、どうやらモルボルという魔物の幼体のようだった。

(・∀ ・)「まだ子供みたいだなー」

( ・∀・)「まぁ、大きくなったら厄介だ。かわいそうだけど、ここで倒しておこう」

巨大なモルボルというのは本当に厄介なのだ。

触手のような蔓を何本も伸ばして攻撃してくるわ、体の半分ほどもある口から吐かれる息には毒が含まれているわで、昔から旅人はコイツに悩まされてきた。

さっさと倒してしまおう。肉質は柔らかそうなので、ベルベット君の剣の方を引き抜く。

( ・∀・)「……ん?」

と、いきなりモルボルが震え始め、短い触手をいっぱいに伸ばして何かしら魔法の詠唱を始めた。

201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:04:52.87 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「……マズい!」

(・∀ ・;)「え、モラ、え?」

慌ててモルボルの方へと駆け出す。
何がマズいのかは分からない。分からないからこそ嫌な予感がする。

しかし。

……僕の反応はほんの少し遅かったらしく、

(;・∀・)「うっ!」

突如、ぐんぐんと巨大化を始めたモルボルの皮膚の前に僕の攻撃は弾かれてしまい、

「キシャァァァ!!!」

とんでもない悪臭を放ちながら太い触手を伸ばして威嚇をして、そいつは僕の前に立ちはだかった。

202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:07:01.16 ID:8TXOf6aqO
支援

203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:09:29.65 ID:xnCYoyQIO
……………

……モルボルはその巨体から、あまり動くことはしない。
しかし、足元から触手を突き出して広範囲に攻撃を加えてくるし、近づけばブレスで攻撃してきたりする……と、何かの本で読んだ気がする。

(;・∀・)「何でだよっ!」
が、今はそんなことより、モルボルが突如巨大化したというショックの方が大きかった。

(・∀ ・;)「こんなの聞いたことないぞー」

(;・∀・)「くそ…でも、やるしかないよな、っ!」

気を取り直し、モルボルとしっかり間合いをとって対峙する。

204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:10:08.23 ID:cd1Oh4KXO
支援

205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:11:00.04 ID:xnCYoyQIO
足元から一本、二本、三本。先の鋭い触手が突き出てくる。

危なっかしくもなんとか見切ってかわし、突き出ている触手を斬りつけてみた。

(;・∀・)「お……っ」

ぶちり、と、微妙な手応えではありつつも、触手を叩き斬るのには成功した。

(・∀ ・;)「……いや、ダメだぞー」

(;・∀・)「……ダメだなー」

が、触手はウネウネと動き回りすぐさまその鋭い先端を復活させた。
再生能力を持っているのか……旅人が鬱陶しがるのも無理はない。

(;・∀・)「ううん、本体を狙うしかないのか……?」

(・∀ ・;)「そうだなー」

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:11:58.57 ID:xnCYoyQIO
「シャァァァ……!」

しかし、あれに近付きすぎるとあの悪臭漂うブレスを受けてしまうかもしれない。
それは、なんというか精神的に嫌だ。

(;・∀・)「魔石もサンダーとケアルしか無いし……」

先程学んだ、弱点とする魔法で攻撃するという基礎事項。

だが、残念なことにその条件を満たす魔石を、僕は持っていない。

モルボルの見た目から特性から、全てが「ファイアに弱い」という事実を指しているのに、その肝心のファイアの魔石が無いのだ。

(;・∀・)「くっそぉ……」

(・∀ ・;)「……モラ、ブレスはあきらめよう」

ああ。あんな悪臭を食らったら、間違いなく3日は臭いが残ってしまうだろう。

潔癖症という訳ではないが、汚いのはあまりいただけない。

207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:15:53.53 ID:xnCYoyQIO
だが……

(;-∀・)「……ちくしょう」

このままじり貧でいる訳にもいかない。ある部分での妥協は必要だ。

先程の肉質の変化を考慮し、ィョゥの父さんの剣に持ちかえる。

本体は再生しないといいんだけど……

(♯・∀・)「いくぞ……『パワーソード』!」

「ギャァァァ!」

悪臭をかわすのを諦め、さらに突きだしてきた触手を見切りつつ、一気に斬り込む。

(;・∀・)「うぇ」

鼻をつく異臭に顔をしかめたのは束の間のこと。
さらに顔をしかめざるを得なかったのは、グサリとモルボルの体に突き刺さった部分と剣の隙間から、深緑色の汚い液体が飛び散ってきたことである。

その液体を慌てて盾で防ぐと、盾が微妙に傷んでしまったのが見えた。

208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:16:53.60 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「うっわ」

あの毒液を直接浴びてしまったらどんなことになってしまうのだろう。

少し身震いしながら鼻を押さえつつ、少し距離をとった。

(;・∀・)「無理無理無理!なんだよアレ!」

(・∀ ・;)「えんがちょ!えんがちょ!」

(;・∀・)「えんがちょじゃねーよ!」

本体の傷は治りが遅いようだが、あのような光景を見てしまったからには、またしてもじり貧にならざるを得ない。

ファイア無しで戦うというのが、そもそも無謀なのだ。

209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:18:38.14 ID:xnCYoyQIO
だが、何とかして一撃でも強力な火のダメージを与えたい。

火……火だるま……?

(;・∀・)「……マタンキ、ファイアは打てるか?」

(・∀ ・;)「……あと一発が限界だぞー」

ここで、ある可能性に賭けてみることにした。
攻撃魔法は詠唱した者には影響しない……ということは、味方からの攻撃魔法なら、それは影響を受けるという話だ。

(;・∀・)「……よし、ちょっと距離を取るぞ。そこで作戦を伝える」

(・∀ ・;)「はあくー」

目眩ましにモルボルの目の前にサンダーを打とう……としたが、モルボルの目が見つからなかったから適当にサンダーを放ち、逃げ出した。

210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:19:47.82 ID:xnCYoyQIO
「シャァァァ……!」

モルボルは、下腹部の触手をウネウネと動かし、ゆっくりとこちらに迫ってくる。

僕は、逃げながらマタンキにこれからの行動を伝えた。

(;・∀・)「……いいか。今から、『パワーソード』と『ファイア』でマジックパイルをする」

(・∀ ・;)「! それ本気かー?」

(;・∀・)「あぁ。パワーソード……あの必殺技も、どこか魔法に似た攻撃なんだ。もしかしたら、いけるかもしれない」

(・∀ ・;)「でも、無謀だぞー」

(;・∀・)「大丈夫、こっちにはケアルだってあるんだ。失敗しても何とかなる」

(・∀ ・;)「……わかったー」

振り向いて、モルボルと再び対峙する。

……正直、ファイアのあの炎を剣に纏わせるのは無謀であると思う。
しかし、ファイアで生まれた炎をより強く叩きつけるというのは不可能ではないのではないか?そう思ったのだ。

211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:26:19.01 ID:8TXOf6aqO
いえん

212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:26:48.81 ID:OO7NfiKN0
さるさん?

213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:28:07.31 ID:DJ9jVRkHO
これ攻略サイトないの?

214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:30:34.78 ID:8TXOf6aqO
そえん

215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:35:22.93 ID:v0RYuMh+0
俺も攻略サイト探してたらDSのしか見つからなかった
ちょっと前まではあったのに

216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:39:03.18 ID:8TXOf6aqO


217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:40:07.40 ID:OO7NfiKN0
ほい
ttp://www.geocities.jp/ffcc_map/

218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 17:41:01.13 ID:fxniIkmb0
DSのやつがちょっと毛色ちがって合わなかった

219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:04:50.56 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・;)「……やるぞー」

(;・∀・)「あぁ。こっちはちょっとタイミングを遅らせるから、僕が合図したら打ってくれ」

モルボルの動きをよく見る。
先程から見ていて分かったのだが、触手は地面からは三本しか生えてこないようだ。

(・∀ ・;)「……いけるぞー」

モルボルが雄叫びをあげ、触手を地面に突き刺した。

次々と生えてくる触手。1、2、3本目。

(;・∀・)「今だ!」

(・∀ ・;)「『ファイア』!」

(;・∀・)「『パワーソード』!」

火の玉が、モルボルの体の中心部に現れた。
しかし、斬るのはモルボルではない。ファイアを斬るのだ。

220 :猿田…:2009/05/03(日) 18:06:08.77 ID:xnCYoyQIO
(;・∀・)「!?」

が、ここで、予想だにしていなかった事態が発生した。

なんと、ファイアが剣に纏わりついてきたのだ。
だが、これは何とも嬉しい誤算である。

(;・∀・)「うおぉぉぉ!」

炎の剣を大きく振りかぶり、モルボルに真上から叩きつける。

(♯・∀・)「『ファイア剣』っ!」

「シギャァァァ!!!」

斬りつけた瞬間、ドォン、という爆音が響き渡り、モルボルが炎に包まれた。

やった。間違いなく大ダメージを与えられた。

221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:08:36.41 ID:8TXOf6aqO
支援

222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:16:08.66 ID:xnCYoyQIO
(;-д・)「……っ!」

しかし僕もタダでは済む筈がなく、やはりあの液体が大きく飛び散ってきて、僕の体に付着してしまった。
焼け付くような痛みが皮膚を犯していく。

だが、まだ倒れる訳にはいかない。

(;-∀・)「トドメがまだだからな……」

再度的確な間合いをとって、ィョゥの父さんの剣を捨てて、ベルベット君の剣を手に取る。

火だるまになり肉質が弱っている、そのチャンスを狙うのだ。

223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:17:21.74 ID:xnCYoyQIO
(;・д・)「くぅっ……」

肉斬骨断。少々意味合いは違うが、似たようなものだ。

モルボルは躍起になって火を消そうともがいている。
だが、その火が消える前に。その前に、奴の体を断ち斬るのだ。

モルボルの巨体な口が開いた。体に電流が走った。

(♯・Д・)「いくぞ、『払い抜け』ッ!」

剣を腰に構えてモルボルに肉薄し、そのまま大きく開いた口の中に飛び込む。

そして、勢いを殺さぬまま、剣を右斜め上へと薙いだ。
異国に伝わる剣技、『抜刀』の亜種である。

224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:23:06.77 ID:/17yZDqC0
しえん

225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:23:50.82 ID:xnCYoyQIO
(; ∀ )「はは…やった……」

(・∀ ・;)「モラー!」

マタンキが心配そうにこちらに飛んでくる。

マタンキの力を借りたとはいえ、自分一人で勝った。
その満足感が身体中を支配していたのだが、それ以上に耐え難い痛みが体を襲ってくる。

(・∀ ・;)「モラ…!」

(; ∀ )「はは…痛ぇ。なぁ、解毒作用のあるキノコとか無いかな?」

(・∀ ・;)「モラ、死ぬな!」

皮膚が溶けていく感覚がいやに気持ち悪い。
死にたくはないから、ケアルだけでも唱えておこう。

226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:26:15.54 ID:GARQWfrpO
しえ

227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:32:03.11 ID:xnCYoyQIO
と、仰向けになろうと寝返りをうった時、

(; ∀ )「てっ」

何か針のような物が太股に刺さった感触がした。

何だろう?……あぁ、シィのお守りか。お陰でちょっと目が覚めた。
物は使いようだな。さて、体を起こすか。

(,;・∀・)「……ん?」

(・∀ ・;)「モラ?」

ふと気付いたのだが、何だか体が軽くなっている。
相変わらず皮膚は所々溶けかけているが、焼け付くような痛みが消えていた。

228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:36:20.97 ID:cd1Oh4KXO
しえん

229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:37:15.30 ID:xnCYoyQIO
(,;・∀・)「あれ……?」

ふと思いつき、ポケットにしまっていたシィのお守りを取り出してみた。

(,;・∀・)「……角が消えてる?」

シィが縫い針と称していたあの針が消えていたのだ。
もしかして、あれは何か特別な効果を持った代物だったのだろうか?

(,; ∀ )「……ははっ」

急に力がふっと抜けて、キノコにまみれた地面にばたりと倒れた。

(・∀ ・;)「モラ!?」

(,; ∀ )「あぁ、大丈夫。ちょっと気が抜けただけさ」

また助けられてしまったなぁ、なんて考える。
奇跡は何度も起きないと知りつつも、結局それに頼って、それに助けられている自分が歯痒くて仕方ない。

(,う∀-)

……催涙作用のあるキノコでもあるのだろうか。
最近涙もろくなって仕方ない。

何故か無性に、村の皆に会いたくなった。そして、「ありがとう」の一言を伝えたくなった。

230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:37:42.79 ID:8TXOf6aqO
さえん

231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:44:31.75 ID:f0vLob6VO
エターナル支援ブリザード
さるは死ぬ

232 :死んだ:2009/05/03(日) 18:48:15.13 ID:xnCYoyQIO
……………

【マール峠:ラウンジ亭】

モク〒´ω`)゙「『もららー』さん、お手紙クポ〜」

( ・∀・)「どうもでーす」

あの後無事にミルラの雫を手に入れて、来たときと同様に3日かけてマール峠まで戻ってきた。

そして今は、クロニクルにキノコの森での冒険記をまとめている所である。

( ・∀・)「二通、か」

手紙は、シィとギコからであった。ちょうど幼馴染み二人から手紙が来るというのは、何かしら縁のようなものを感じる。

とりあえず、久しぶりのギコからの手紙が気になったので、そちらから読んでみることにした。

233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:49:41.79 ID:8TXOf6aqO
くぽ〜支援

234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:52:09.38 ID:f0vLob6VO
さらに支援

235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:54:32.68 ID:8TXOf6aqO
くぱぁ〜支援

236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:57:22.06 ID:xnCYoyQIO
(,,゚Д゚)《おう、3年ぶりぐらいだな。こうやって手紙を書くのもなんか久しぶりだから何となく気恥ずかしい気もするな。
それにしても、まさかお前がキャラバンになって、それも一人旅をしていたなんて。シィからの手紙を読んでびっくりしたぜ。
俺もこっちの用事が終わったら村に戻るから、またその時は一緒にキャラバンとして旅に出ような、約束だぜ?
役目をきっちり果たして、村の皆を守ってやってくれよな!》

( ・∀・)「……あいつらしくない文章だなw」

( ・∀・)oO(辛いことが多いけど何とか頑張ってる。お前も早く帰ってこいよ、と)

書いてみて気付いたが、こういう仲での手紙はなかなか気恥ずかしいもので、僕も何となく固い文章になってしまった。

( ・∀・)「……まぁ、いいか」

同時に、こんなことを気にするような仲でもないことを思い出す。
大丈夫。送ってしまえばそれでよし。

237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 18:58:14.52 ID:8TXOf6aqO
支援

238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:12:07.12 ID:xnCYoyQIO
( ・∀・)「シィ……か」

あれのすぐ後であるということもあって、何とも読みづらい気分になる。

……でも、読みたい気もしてしまう。うん、読もう。

( *゚ー゚)《やっほー、元気?うん、元気だよね、知ってる。
今日はモラちゃんにビッグニュースがあるんだ。何と、来年から私もキャラバン入りが許されたんだよ!
今のところは、私とモラちゃんの二人だけってことになってるんだけど……まぁ、モラちゃんが居たら大丈夫だよね、期待してるよ♪
それじゃ、またね。元気で帰ってきて、旅のお話聞かせてよね。》

( ・∀・)「……」

(;-∀-)「あー、もうっ!」

何だろう、この心のモヤモヤは。
今まで感じたことのないタイプで、正直処理に困る。

239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:13:13.62 ID:8TXOf6aqO
もらもら支援

240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:17:25.98 ID:cd1Oh4KXO
支援

241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:19:35.36 ID:OO7NfiKN0
支援

242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:20:52.41 ID:xnCYoyQIO
(;-∀・)「守れるかはともかく、仲間が増えるのは心強いな、と、お守り役に立った、ありがとう、と」

自分の文字を直視するのがやけに気恥ずかしく、何だか雑な文章になってしまった。

……そうだ、ついでに何かお守りのお礼がしたいな。何がいいだろう。

( ・∀・)「お」

机の上に、アニジャさんに譲ってもらったファイアリングの偽物が転がっているのが見えた。

あれで一応女の子だし、喜んでくれるかもしれないな。うん、これにしよう。

( ・∀・)「追伸も書いて……と。これでいいかな」

( ・∀・)「じゃあ、2人にお願いします」

ポーチに手紙とナッツ数粒を入れてやる。

モク〒´ω`)゙「いつもありがとうクポ〜」

モーグリ君はそうして踊るように飛び回った後、「またよろしくクポ!」と言って、窓から飛んでいった。

243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:21:57.89 ID:8TXOf6aqO
モーグリかわいい

244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:34:47.48 ID:8TXOf6aqO
支援

245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:37:17.14 ID:xnCYoyQIO
(・∀ ・)「そういや俺のナッツ…」

(;・∀・)「あ」

そういえばすっかり忘れていた。
さっきのでストックが尽きかけているんだけど、どうしようかな……

(;・∀・)「あ…今ちょーっと切らしてるんだけど……」

(・∀ ・)「ぶーぶー」

と、下から美味しそうな匂いがしてきたのに気付いた。

(;・∀・)「あ、ほら。夕食ができたみたいだし、それから町に買いにいこうぜ?」

(・∀ ・)「不服だぞー」

(;・∀・)「まぁまぁ」

246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:37:58.58 ID:xnCYoyQIO
マタンキを何とかなだめつつ、部屋を出て階段を降りる。
ちょうど、ロマネスクさんがひょこっと階段の下から顔を出してきた所だった。

( ФωФ)「おぉ、モララー殿。ちょうど出来上がった所であるから、夕食を食べようではないか」

( ・∀・)「はい、いただきます。今日のメニューは何ですか?」

( ФωФ)「ああ、今日は新鮮なキノコ鍋である。おいしいぞ」

(;・∀・)oO(キノコ!)

……何となくキノコがトラウマになってしまったかもしれない。

帰ってから初めてまともにありついた夕食は、何となくしょっぱかった。

「6:キノコの森」 終

247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:39:02.59 ID:OO7NfiKN0


248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:39:51.98 ID:8TXOf6aqO
乙です

249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:39:55.71 ID:ZwJOvz86O
乙!!

250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:41:21.39 ID:YENxzWCwO
乙やで!

251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:41:27.70 ID:xnCYoyQIO
……とりあえず今回分はこれで終了です。
保守、支援ありがとうございました。

すみません。なんか色々と反省すべき点を多く残してしまいました。
次からはもっとスムーズに投下ができるよう善処します。

それでは、質問等ありましたら、できる限りお答えします。

252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:45:19.59 ID:f0vLob6VO
乙と言っておかざるをえない

253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 19:52:25.94 ID:cd1Oh4KXO
乙!

次の投下予定なんかはある?

254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 20:00:25.84 ID:GARQWfrpO
>>251
プチワームにサンダーって利いたっけ?
俺の曖昧な記憶だと効かなかった気がして…

255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 20:20:48.00 ID:xnCYoyQIO
電池がアウアウなのでこの辺で切ります。

次回の更新は……未定です。強いて言うなら二週間以内には来ます。
近いうちに模試があるので、間違いなくそれを消化してからになります。
ちなみに、上手くいけば、次回で一年目が終わります。

プチワームにサンダーはあまり効きません。
しかし、モララーはあの時点ではサンダーの魔石しか持っていませんでしたから、仕方のない話だと思ってください。(描写が弱かったかもしれません、すみませんでした。)
また、モララーは魔物の弱点属性があまり把握できておらず、対アーリマン戦でそれを知った……という設定もありましたので、補足程度に。

では、これで。皆さん、今回もありがとうございました、またお会いしましょう。

256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 20:42:16.99 ID:GARQWfrpO
>>255
なる、とにかく乙
次回も楽しみに待ってるぜ

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